質と量、組織文化
· 約6分
業務手続きや非クリエイティブなコミュニケーションが頻繁に発生する環境は、生産性の低さを示している
頑張りを評価すると質より量を重視する
- 頑張っていることが評価される
- ちょっと無理気味な仕事も受ける
- 結果が伴わなくてもチャレンジしたことが評価される
- 次も同じように無理気味でも仕事を受ける
質より量の何がダメか?
- 組織のアウトプットの質の低下
- 他の手が空いている人なら十分な完成度で達成できた
- その人のアウトプットの質の低下
- 並行して進めていた他のタスクのアウトプットの品質が低下する
- 周囲のアウトプットの質の低下
- キャパオーバーになりタスク管理が必要
- 周囲の人に手が空いている人がいないか管理職が呼びかける
- タスクの優先順位をつけるための時間増える
- 作業が終わらないことを報告するなどの報連相が増え、作業時間が減る
- 周囲の人が手伝い始めると周囲の人まで効率が下 がる
- 休日出勤をすると言い出す
- 休日出勤の申請手続き、代休の手続きなど社内業務が増える
- 管理職の承認手続きや給与などの事務の労務管理が増える
- タスクの一部を手伝ってもらう
- 手伝うための事前説明が必要
- 休日出勤をすると言い出す
- 頑張っている感や達成感を周囲にまき散らす
- 非効率で頑張っている感を出されると周囲のモチベが下がる
- キャパオーバーになりタスク管理が必要
アウトプットの品質が低下すると何がダメか?
- 顧客満足度の低下
- リピート率の低下
- 営業活動の増加
- リピート率の低下
- 顧客の機会損失
- やり直しや修正について顧客が発注し直さなければならない
- 顧客の経済状況の悪化
- 顧客の開発意欲の低下
- 開発期間の長期化
- 開発完了が遅れることで、その分の逸失利益の増加
- 顧客の経済状況の悪化
- 開発物の期待効果の低下
- 顧客の業務効率化が低下し、優位性の低下
- やり直しや修正について顧客が発注し直さなければならない
頑張っている感の弊害
- 質が下がるとプロジェクトがうまくいかなくなる
- トラブルが発生すると周囲とのコミュニケーションが否応なしに発生する
- 今の状況を共感して欲しい感情からプロジェクトに関する雑談
- トラブル対応について上司への報連相
- 規模が大きくなれば他部署への情報伝達
- そしてこれが終わったら、「ひと仕事終えた感」が組織に蔓延する
- チームの結束が深まる
- 問題解決が高い感じがでる
- 真に問題解決能力が高い人は、そもそも問題を「起こさない」
これらは別に問題が発生しなかった場合において、時間を確保すれば済む話であるが、 問題が発生しなかった場合は、すぐに次のタスクを行ってしまい、 このような強制的なコミュニケーションが生まれないために、 チームの結束が弱くなる。
なぜ頑張っている感が社会から消えないのか
生産性を下げて、頑張っている時間を長くすることが、社会にとって美徳とされるから。
生産性を上げて短時間で終わらせる人を周囲の人間が理解できない
- なぜ彼は短時間で終わるのか?
- 周囲の人「たまたま運が良かったのでは??」
- 空いた時間を次のタスクの事前準備等に当てることを理解できない
- 周囲の人「暇なら他の人を手伝うべきでは??」